逝面 †逝面(いけめん)とは、「思わず逝ってしまうような面(顔立ち)」という意味の、日本語の熟語である。現代においては、片仮名で「イケメン」と表記されることが多い。 概説 †現代では外来語と間違えられることもある「逝面」であるが、これは日本に元々ある熟語である。この熟語での「逝く」(いく)とは「死」の意味ではなく、性的な絶頂に達するという意味の“逝く”であり、「逝」という文字が常用漢字に含まれていないことから、現代においては片仮名で「イク」と表記される場合が多い。このため、「逝面」も一般的には「イケメン」として片仮名で表記される。 では、この「逝面」、即ち“(見ただけで)思わず性的な絶頂に達してしまうような顔立ち”とは、どのようなものだろうか。 本記事の執筆者は男性であるが、相当な時間を費やしての思考実験を行っても、このような顔立ちがどのようなものであるか見出すことはできなかった。“カッコイイ”とか“端正な”とか、あるいは“女性にモテそうな”といった顔立ちは想像し得るが、しかし、どのような人相であっても“(見ただけで)思わず性的な絶頂に達してしまう”とは考え難い。 「逝面」とは女性から男性に対する形容であるから、逆に男性の立場から“(見ただけで)思わず性的な絶頂に達してしまう顔立ちの女性”を想像して、間接的に「逝面」を推定することも考えてみた。しかし、性欲をそそられたり、あるいは自分の意思に因らずに男性器が勃起してしまうような顔立ちの女性は想像し得ても、見ただけで性的な絶頂に達するような顔立ちの女性というのは、どうしても思いつかない。 仕方なく、執筆者は、現役女子高生の妹に、「逝面」とはどのような概念であるかを訊いてみることにした。以下は、執筆者が妹に頼んで書いて貰った「逝面」の定義である。
――と、いうわけで、どうやら「逝面」とは、実在しないものなのだそうだ。 「但し逝面に限る」 †近年インターネット上で多く用いられている「但し逝面に限る」という慣用句がある。主に女性から男性に対して、何らかの条件や評価などを提示する際に、但し書きの形で文末に付されることによって用いられている。 この慣用句は、その定義から、「基本的に男性はNGだけど、もしも見ただけで私たちが逝ってしまうような素晴らしい男性の方がいらっしゃるならば、その方だけはOKですよ」という表現に書き換えることができる。 しかし、上述のように「逝面」とは想像上の存在であり、そのような男性は現実世界には存在しない。つまり、「ただし逝面に限る」とは、実質的には「すべての男性は本項の適用から除外される」あるいは「すべての男性について本項の適用は認められない」といった表現と同義なのである。 「ただし逝面に限る」は、一見すると例外規定であるように見えて、実は、「すべての男性を除外する」ことの婉曲表現でしかないのだ。まさに、男性にとってのこの世の不条理さや理不尽さが、凝縮されたものであると言えよう。 この記事をお読みの男性の方々は、もし「ただし逝面に限る」という表記を見ても、自分が「逝面」に該当するかどうかを考えてはいけない。「逝面」は実在しないのだから、当然、「自分が逝面である」なんてことは有り得ない。どうか、自惚れにより、女性によって張られた罠に引っ掛かることの無いよう、充分注意してほしい。 脚注 †
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