新党参加せず 前首相&元代表が地域政党に逃げ込む断末魔 †民進党と希望の党の合流で2018年5月7日結党した国民民主党。結局、45人の脱落者が出て、一部は早々に立憲民主党入りを申請する動きも出ているが、首相や党代表を務めた“大物”2人は無所属になった上、選挙区のある地元で地域政党や政治団体をつくるという。 岡田克也は、同じ三重選出の芝博一らとともに地域政党「三重新政の会」を設立。民進党の三重県連所属の地方議員が新党へ行かず、この地域政党に参加する見通しだ。 野田佳彦も2018年5月7日、選挙区の千葉県庁で記者会見し、自らが代表を務める地域政治団体を立ち上げ、県内の議員らに参加を呼び掛けると表明した。 岡田も野田も、新党不参加の理由について「無所属で野党結集に力を注ぐ」「立憲民主と新党の距離を縮める努力をする」と説明している。もっとも、彼らは2017年10月の総選挙で民進党がバラバラになった直後から同じセリフを言い続けてきた。「分散した野党を1つにしていく接着剤の役割を果たしていきたい」と意欲を示したものの、誰にも相手にされなかったのが実情だ。 大物のプライドが邪魔に †「旧民主党を壊したA級戦犯が野田や岡田ら党首経験者ですから、今さら誰も付いていきませんよ。2017年の総選挙後、民進党に所属しながら衆院では『無所属の会』という別会派で活動する分かりにくい行動をとった。そのくせ“会派代表”という立場で岡田は民進党本部で定例会見をしてきた。大塚の軍門に下りたくないという大物のプライドが邪魔したのでしょう」(民進党関係者) 要するに、2人とも“お山の大将”気質が抜けないのだろう。で、子分を維持するべく地域政党に逃げ込んだわけだ。 政治ジャーナリストの角谷浩一もこう言う。 「首相や党首までやった人がペコペコできない。しかし、このまま野党がバラバラではいけない。そんな複雑な気持ちは理解しますが、だからといって、三重や千葉をまとめるという話ではないでしょう。過去の肩書が忘れられないのなら、いっそ議員を引退したらどうか。むしろその方が野党再編が進むのではないですか」 国民民主党同様、この2人の行く先も茨の道だ。 |