安倍晋三「改ざんの指摘やむを得ない」森友決裁文書で †参院予算委で答弁する財務省の矢野康治。右は太田充(26日午前)
安倍晋三は2018年3月26日午前の参院予算委員会の集中審議で、財務省による学校法人「森友学園」の決裁文書書き換えについて「改ざんという指摘を受けてもやむを得ないのではないか」と述べた。政府はこれまで文書を「書き換えた」と説明しており「改ざん」との認識は示していない。安倍晋三は「なぜ改ざんされたのか明らかにしなければならない」とも語った。 安倍晋三は再発防止に向けて「全容を解明し、組織を根本から立て直していく。首相としてその責任を果たしていく決意だ」と強調した。野党が求める安倍昭恵の説明は「私がこの場で責任を持って答えている」とし、不要だと強調。「(安倍昭恵に)これを聞いてもらいたいと私に言っていただければ、私が答える」などと語った。 2018年3月27日に予定する佐川宣寿の証人喚問では、誰が書き換えを指示したのかなどが焦点になる。佐川宣寿は財務省理財局長当時に森友学園問題の国会答弁を担当。財務省は佐川宣寿の答弁に合わせて文書を書き換えたと認めている。 財務省の矢野康治は2018年3月26日の予算委で「首相官邸も麻生太郎も全く指示もしていないし、関知もしていなかった。紛れもない事実だ」と述べた。野党は書き換えに安倍晋三や麻生太郎のほか、安倍晋三政務担当秘書官の今井尚哉らが関与した可能性を指摘している。 太田充は「(書き換えは)本省の理財局の指示で行われた。理財局の一部の職員と判断している」と説明した。佐川宣寿について「一部の職員の中に入っていると認識している」と指摘。佐川宣寿が書き換えを指示したかどうかは「今後の調査、捜査を待たなければならない」と述べた。 太田は財務省内の調査を通じ、文書を書き換えた日時や実行者は確認できたと話した。「一番のポイントは指揮命令系統だ。それをきちんと把握したうえで調査結果として報告したい」と語った。現時点で誰が書き換えを指示したのかは特定できていないとの認識を示した。 |