口裏合わせ拒否され手の平返し 財務省「籠池泰典切り」の発端 †この疑惑は底ナシだ。森友学園側に対して“口裏合わせ”までしていたことが発覚した財務省。もはや佐川宣寿ひとりの責任では済まなくなってきた。 2018年4月5日の野党合同ヒアリングで財務省は、学園側に「トラックを何千台も使ってごみを撤去したと言ってほしい」と依頼したかどうかについて「確認中」の一点張りだった。とても本当のことは口にできないのだろう。怪しいのは、この“口裏合わせ”の前後、文書改ざんの理由をうかがわせる“事件”が次々起こっていたことだ。 コトの始まりは、2017年2月17日の衆院予算委。当時の民進党の福島伸享が8億円の値引きの根拠となったごみの撤去工事について「ダンプカー4000台」に相当する規模だなどと追及し、当時の佐川宣寿は「適正な価格で売っている」と応じた。おまけに、安倍晋三は「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意はすばらしいという話を聞いている」と学園をヨイショしていた。 断った籠池泰典をバッシング †“口裏合わせ”が行われたのは、この答弁から3日後の2月20日だ。ところが、「事実と違うのでその説明はできない」と学園側が財務省の依頼を突っぱねると事態は一変。籠池泰典が財務省の指示で公の場から姿を消したとウワサされる日だ。 2月22日には、何を話し合ったのか、太田充が総括審議官(当時)として、当時の佐川宣寿と共に菅義偉に面会。その直後、24日の衆院予算委で安倍晋三が籠池泰典を「しつこい」呼ばわりし、17日の答弁と打って変わって森友学園を突き放し始めたのである。 要するに、口裏合わせを持ちかけても籠池泰典が応じなかったため、手のひらを返したように“籠池泰典切り”が始まったのだ。と同時に、決裁文書の改ざんが始まった可能性が高い。森友問題を追及する共産党の辰巳孝太郎がこう言う。 「財務省は、改ざんが始まったのは『2月下旬』だと言っています。口裏合わせは、まさに同じ時期。財務省はとぼけていますが、口裏合わせに関するメールを既に持っているはず。今後は、そのメールの内容と、太田充が菅義偉と面会した際のメモを財務省から出させないといけない」 それにしても、財務官僚が民間人に“ウソ”の証言を依頼するのは異常だ。いったい、財務官僚は誰を守ろうとしたのか。安倍昭恵の証人喚問が必至だ。 |