口裏合わせ不発の2日後に…ますます怪しい森友“秘密会議” †森友問題で国会が紛糾していた2017年2月22日夕。菅義偉が財務省と国交省の国有地払い下げの担当責任者を官邸に招集した“秘密会議”の一端が、2018年4月11日の集中審議で明らかとなった。 財務省からは当時の佐川宣寿、だった太田充、中村稔が出席。菅義偉は、会議の当日か前日に安倍晋三から「私の家内の名前も出たから徹底的に調べろ」と指示されたと答弁した。 安倍晋三の命令で開かれた森友問題の秘密会議は菅義偉の所用で一時中断した後、場所を菅義偉の議員会館事務所に移して行われ、出席者たちは8億円値引きの経緯を説明したという。 この2日前、理財局の課長補佐級職員が森友側に地下ごみ撤去についてウソの説明をして欲しいと要請し、さらに、その3日前の2017年2月17日には「撤去費用ははっきりしない」との文書をあらかじめ作り、森友側に署名を迫ったが、いずれも断られている。 2017年2月17日といえば、安倍晋三が国会で「私や妻が払い下げに関係していれば、首相も議員も辞める」と豪語した日と重なる。 つまり森友側への「口裏合わせ」工作が不発に終わった直後に、菅義偉の秘密会議は開かれたのだ。 このタイミングで出席者は何を話し合ったのか。どうにも怪しいのは、この秘密会議と同時期に決裁文書の改ざんがスタートしていることだ。 参加者の中村は2015年2月と4月に当時、理財局の国有財産企画課長として、安倍昭恵の言動が記された「特例承認の決裁文書」に決裁印を押したひとりだ。安倍昭恵に関する記述を説明するのが自然だが、なぜか、菅義偉も太田充も会議では「決裁文書については一切、説明されていない」と答弁。その理由がふるっている。 「本人に確認しました。『正直に言うと、そこまでちゃんと見ていなかったので、覚えてませんでした』というのが、彼の正直な発言です」(太田充) 内容を確かめずにハンコを押したので、安倍昭恵の記述は覚えていないというのだ。 秘密会議の2日後の会見で菅義偉は自信たっぷりに、こう答えていた。 「決裁文書は30年間保存している」 「そこに(森友側との交渉の)ほとんどの部分が書かれている」 決裁文書の内容の説明を受けずに、ここまで堂々と語るのはあまりにも不自然。まさか秘密会議では「改ざん」についても話し合われたのか。 |